前回のエッセイ
「うるさいカナリア」
何事も私を優先して欲しいと思う女心が私にはあって、疎かにされると苛立つ。それは嫉妬ではなく、忌々しさなのである。癪に障る。つまり、けったくそ悪いのである。
「けったくそ悪い」 そう言うと「焼きもち妬いてんのか?」って
「違う けったくそ悪いだけ。」
けったくそ悪いって 何だろう?と 検索エンジン発動。
で、ここでまた、田辺聖子に出会う。
「けったくそ悪い」――これは古語の「けたいが悪い」、卦体(けたい)、すなわち気持、気色、などから来ているらしいが、「けったくそ悪い」は縁起でもない、いまいましいという意味になる。ライバルに恋人を奪われ、その結婚式の招待状が来たりすると、「けったくそ悪い」である。ふつうの不愉快ではない。腹が癒(い)えぬ、どうしてくれよう、という意味もこめられ、そのいまいましさを晴らすすべも、さし当って思いつかない、という悶々の状態。ここはやっぱり「クソ」が入ってもよい、いや入らなくてはこの悶々のやるせなさが表現できません。「けったくそ悪い!」とひとりごつと、少しは胸の憂いの雲も晴れようというもの。――田辺聖子著「大阪弁おもしろ草子」より
女性が「クソ」などという言葉を吐くことを許されるのは、大阪だからではないかと思う。
この「クソ」がたまらなく、心持ちを表現するのにもってこいなのだ。私は性格が悪いですが、自分では「クソ根性悪い」と言います。「クソ」はいわゆる「very」の意味を私は持たせていて、腹立たしいほど、超ド級に、と言う意味がある。
話は変わるが、子供の頃、大便のことを「うんこさん」と言っていた。「さん付け」である。大阪に生まれ育った人はたぶん・・・さん付けにした記憶があるに違いない。クソッタレ!ってシャウトするくせに、さん付け。。妙ですね。
[ヨッコ]
1
| 2|3