変わるのは自分だ

高齢の母と暮らし始めて、生活の基本自体がずいぶんと様変わりした。

時間のスピードがゆっくりになったことと、毎日の決まりごとの反復。それを丁寧にやること。

ものの置き場所の意味を考えるようになる。何故ここなんだろう?何故ここじゃなきゃ駄目なんだろう。暮らすうちに謎が解けていく。

インテリアの学びの中にも、動線の考え方がある。まさにそれ! 高齢者にとっての1メートルは私たちの10メートルくらいになる。必需品は生活の中心に置くこと。

暮らしの中の景色には決まり事があって、動線に添った仕舞い方がある。その人それぞれの動きがあり、習性がある。

高齢の母の暮らしの中の入り込む私は、なるだけ母の景色を変えないように努める。

暮らしの景色には見えないインデックスがあり、ここにはこういうものが仕舞ってある。こんな場面で使うためにこれがここにある。と言う意味がある。その意味や目的は人それぞれ違う。

母と同居して戸惑ったのは時間の流れの違いと暮らしの中の見えないインデックスの違いなのだと思う。いつまでも自分のスピードやインデックスに拘っていると高齢者には添っていけないと感じるようになる。

母に従うのではなくて、揃えるのでもなく、理解して自分なりに変わることだと思う。

母の習性を知り、それを抵抗なく素直に受け入れるのは従うことではなく理解しただけのこと。

【理解】と【従う】は違うのだけれど、今までの私は仕方なく合わせていたところがあり、抵抗感もあった。なので、母の行動を不穏に感じることも多かった。

たぶん、母はそんなに変わっていないと思うのだけど、この頃、母との対応がやり易くなったのは自分が変わったからだと思う。

相手が自分に合わせてくれないことは世の中にはよくあることだ。それを理解して、受け止め始めると、意外と楽に暮らせるようになった。

図々しく生きるのではなくて、相手を理解して対処法を自分なりに工夫することで衝突は防げる。私にだって劣ることや不足していることは沢山あるのだから、相手に何かを求める前に自分が出来ることを探してみようと思う。

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